箱根駅伝概論

箱根駅伝を中心に、陸上競技に関する私見を書き綴ります。なお、文中は敬称略とさせていただきます。

4限目:なぜ沿道に観客は集まるのか?〜箱根駅伝観戦者18万人の謎〜

1月2日、3日にかけて行われた第97回箱根駅伝は、駒澤大学の大逆転優勝で幕を閉じた。 2008年の第84回以来、13年ぶり7度目の総合優勝。10区アンカーの石川拓慎が、3分19秒先で首位を行く往路優勝校、創価大学を区間賞の走りで捉え、抜き去った。 そのレースの…

3限目:「隔絶」の日本選手権10000m

スタンドが露出しきった競技場。 先頭を疾走するオープン参加の外国人選手。 世界陸上の参加標準記録からは遠く離れた優勝タイム。 これらは、昨日行われたばかりの日本選手権男子10000mのレース風景である。 あまりに虚無感に溢れた様子は、このブログを文…

2限目:陸上長距離界のダイバーシティ

昨週末、陸上長距離関連の話題の中心になった選手たちには、異色の経歴を持つ人物が多かった。 まず、日本時間の9日(土)の早朝、ビッグニュースが飛び込んできた。 住友電工の遠藤日向が13分27秒81の5000m屋内日本新記録を達成したのである。 遠藤といえば…

1限目:平成とYGUと箱根

今月7日、とある大学の陸上部の新体制が発表された。 大学の名は山梨学院大学。 箱根駅伝を見たことがある者ならば、その名を知らない者はまずいないだろう。 新たに駅伝監督に就任したのは飯島理彰。 山梨学院大学が箱根駅伝で、初の総合優勝を果たした際の…